読書: ヤマダさんとポンキチ 

小学校高学年向きの、コスモス文学新人賞(童話部門)受賞作品です。

文は和歌山県在住の多田雅子さんによるものです。
物語りは、妻に先立たれた定年退職後のヤマダさんと、お母さんタヌキが人里へ食料を求めに行ったまま帰ってこないみなしごポンキチとの交流が、いくつかのエピソードにより進行してゆきます。
愛する者を無くした同士のほのぼのとした交流と、その底に流れる寂寥感を、ほのぼのとしたタッチで描いている感じがします。 たとえて言うと、英国式のオレンジ・ママレードをたっぷり塗ったパンを食べたときのようです。 こくのある甘さの後に感じる、軽いビターなほろにがさ・・・
挿絵は油絵作家の中井敦子さんによるもので、画家らしく中間色を多用し、文のほのぼのしさを生かしているような気がしました。

ISBN978-4-931553-16-3C8793 中井書店刊

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